2015年9月19日~21日
シルバーウィークを利用して、未踏である南アルプス南部の奥地にある光岳~聖岳を2泊3日で周って来ました。
おそらく今年最後のアルプス山行です。
林道崩壊により、あわや帰宅難民になりかけましたが、なんとか計画通り帰ることができしました。

光聖地図

 

9月19日(土)
金曜の夜埼玉から出発し、いつも通り節約のため下道を走って長野に向かいます。
国道152号を走ってみたく茅野から南下しましたが、全体的に1車線道路が多く、また所々峠道でとても走り辛い道でした。
コンビニも茅野から登山口まで1軒もないので、素直に飯田から入ることを強くお勧めします。
(早めにコンビニに寄っておいて正解でした)

国道152号から登山口の易老渡まで、赤石林道を1時間走ります。
易老渡手前まで8割程度アスファルト道路ですが、しばしば通行止めになるらしく、かなり細く荒れています。
夜明け前4:30駐車場に到着すると、連休初日だけありほぼ満車で、なんとか路肩に停めることができました。
すごく眠かったので、目覚ましを6:00にセットし仮眠。

5:30頃周囲の明るさで目が覚めます。
眠けと疲れが残る中、ゆっくり準備をして車を出ます。
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駐車場脇の仮設トイレに寄り、林道を1~2分下った赤い橋の登山口へ。
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6:10橋を渡って入山。

初っ端から急登、九十九折の登山道を進みます。
斜面が次第に尾根らしくなり、木に架けられた看板の数字が1から順々に増してゆきます。
7:30看板の数字が10になったところで面平に到着。
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名前の通り平らな場所で、十数名の登山者が腰を下ろしていました。

この後も急な坂が続きますが、しばらく大きな岩が無く歩幅を自由にとれるので、なかなか歩き易い道が続きます。
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倒木帯の辺りから樹木が減り、時々青空が見えて気持ち良い道となります。

9:40、P2254.1に到着。
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広くはありませんが、木々の間から光が入り休憩適地です。
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ここからもうひと頑張りで10:00易老岳に着きました。
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分岐と山頂は少し離れているのかと思いましたが、分岐のすぐ裏でした。

ここから緩やかに下ってゆくと、西側の視界が開けました。
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心地よい場所でテントを張りたくなりますが、進行方向に見える光岳へと進みます。
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緩やかなアップダウンを繰り返し、10:50三吉平。
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ここはぬかるみ地帯の樹林帯で心地よい場所ではありませんが、この後の登りに備えて長めに休んでいたところ、数名のテン泊登山者が素通りしてゆきました。
ふと、光岳小屋のテント場の空き具合が不安になり、急いで出発します。

静高平まで沢状のゴーロ急登を、残りの体力を振り絞ってオーバーペースで登ると、途中でバテました。
(このバテは二日目に影響したので大失敗です)

ヘロヘロになりながら11:40静高平の水場に着きました。
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水はたっぷり流れています。
ここの水が出ている間は小屋で水が貰えないそうなので、3リットル汲んで行きました。

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水場を過ぎると、まもなく小屋が見えてきます。
木道を歩くと12:00光岳小屋に、無事到着しました。

心配していたテント場は、意外にもまだガラガラ。
下のテン場はまっさらで、上(小屋前)のテン場に数張。
急いで損しました。

小屋で受付(400円/人)後、ツェルト設営。
今回も軽さ重視でJUZA(ジュウザ)L&E-Shelter (Light & Easy Shelter) Dx/ L&Eシェルター・デラックスを持ってきました。
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張り終えたところで、手ぶらで光岳山頂へ散歩しに行きます。
そして今日の目的地、光岳登頂!
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山頂は周りの木々に遮られ展望はありませんが、数十m先に西側が開けた展望台があります。
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右下に光石、時々ガスの切れ間から池口岳の山頂がのぞきます。
展望台は風が少し寒いので山頂に戻りまったりしている間、登ってきた若者達としばらく山話を楽しみ、体力が回復したところで光石まで往復して来ました。
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テント場に戻って食事&昼寝。
夕方小屋の周辺を散歩すると、多くの登山者で賑わっていました。
↓小屋前のテント場
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↓小屋正面
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↓下のテント場(ぎっしり満員)
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18:30頃、周囲が暗くなると上のテント場は静寂に包まれ、かなり早い就寝となりました。

 

9月20日(日)
薄手のダウンジャケットを着て、モンベル#3のシュラフで丁度良い温かさ。
しかし昼寝をしたためか、夜中に何度か目が覚めました。

前回ツェルトの結露は皆無でしたが、今回はなんとビショビショ。
垂れる寸前の小さな水滴が、幕の内側にびっしり付いています。
朝まで2~3回、タオルで拭き取りました。
前回より多少気温が低く、また内部を流れる風が無かったことが原因でしょうか。

前回のL&EシェルターDxテスト結果はコチラ

4:00頃まわりが動き始め、まだ暗い中撤収作業を開始し、5:30出発します。
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小屋脇の高台から、残念ながらガスによりご来光は拝めませんでした。

昨日登って来た道を下って行き、眺めのよかった場所に着きました。
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ここで、昨日山頂で知り合いになった小屋泊の若者から、驚きの事実を知らされます。
なんと昨日赤石林道の一部が崩れ落ち、通行止めになったと。
現在歩行者も通行できず、復旧にどれくらい日数がかかるか判らず、もしかすると、車を置いて帰らなければならないと・・・

食料は一日分くらいは多めに持ってきています(足りない分は小屋食か)。
予定があるので、できれば明日帰りたいけど、最悪仕事が休みの水曜まで残れます。
それならば中間の茶臼小屋で1泊していこうかなど考えましたが、いずれにしろ今後情報が増えてゆくだろうと思いながら、歩を進めました。

7:00易老岳の分岐まで戻りました。

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ここでも林道崩壊の話題が上がっています。

気を取り直して聖方面への稜線に向かいます。
緩やかなアップダウンを繰り返し、希望峰の登りへ差し掛かると、足が重くなかなか進みません。
昨日無理したツケが回ってきました。

8:40バテバテで希望峰に到着。
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シャリバテかもと思い、クロワッサンを食べました。
もう仁田岳など頭に無く、体調的に茶臼小屋でストップすることを考え始めました。

ゆっくり下ると茶臼岳が見えてきました。
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ガスが次第に晴れ、素敵な登山道に気持ちが少し回復します。
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仁田池を過ぎると茶臼への登りが始まります。
ザレの九十九折をスローペースで登り、最後の巨岩地帯を登りきると9:30茶臼岳に登頂しました。
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多少雲がありますが、山頂は360度の大展望。
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進行方向の上河内岳は雲に隠れていますが、気持ちの良い稜線が続いています。

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携帯(ソフトバンク)の電波がわずかに立ったので、家族に林道崩落の一報を入れました。
そして30分ほど大休止を取り、聖平まで進む気力と体力を回復させ10:00出発。

天気が良く穏やかな風の中、眺めの良い道を歩きます。
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茶臼小屋への分岐
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振り返って茶臼
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しばらく下ると草原の正面に、次なる目標の上河内岳。
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幸い山頂にガスは掛かっていない様子。
徐々に近づくと、上り坂がきつくなってゆきます。
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下から見える丘を登りきると上河内への分岐があり、皆さんザックをデポして登っています。
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息を整えた後、空身で登り、11:50上河内岳登頂。
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ここも素晴らしい眺望です。
聖岳は雲の中
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目を凝らすと、下の方に聖平小屋の赤い屋根が見えます。
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あそこまで下るのかぁ・・・
東側の下方には畑薙湖
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山頂は少し肌寒かったので、すぐに分岐まで下り、マッタリ休みます。
ここで、林道復旧まで2日間程度らしいとの不確定な新情報を入手。
帰りが1日遅くなるだけで済みそうだと少し気が楽になり、南岳へと向かいます。

12:50南岳
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ここまでくれば、あとは等高線を見る限り大きな登りは無く、聖平まで下るだけなので気楽です。
昨日から同じルートを前後しながら歩き、ちょこちょこ会話を交わしたMERUさんと今日の成功を分ち合いました。話を聞くと、なんとMERUさんは明日の聖で百名山全山完登になると!!
しかもお互いの自宅がとても近い。
ここにまた昨日同じテン場だったOさんが到着して話しに加わり、聖平まで即席3人パーティで下りました。

1時間程下って聖平分岐
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先行していたツアー団体が分岐からの眺めを楽しんでいる隙に小屋へ向かい、14:20聖平小屋へ到着。
テン場はまだ半分程度空いており、受付(500円/人)後、ウェルカムフルーツポンチを頂きます。
疲れて乾いた体に最高の水菓子でした。
また、小屋の入り口に「仮設道路22日完成予定」の貼り紙が。

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ツェルトを張り終え3人で談話を楽しんでいると、小屋の放送で「仮設道路完成!」の連絡。
拍手が沸き上がります。
小屋から5分の分岐でソフトバンクが通じると聞き、小屋でスマホを充電して頂き、夕方分岐へ向かいました。
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夕暮れの山々もまた格別です。
なんとか電波が届き、家族に明日帰宅できることを連絡し、テントに戻ってシュラフに潜りました。

 

9月21日(月)
夜の気温は光小屋より暖かく、途中でシュラフを胸まではだけます。
夜中に短時間、強い雨が降りましたが、幸いツェルト内部への浸水はありませんでした。
(縫い目はシームレステープで防水済み) 
足元のベンチレーターを全開で固定した効果があったのか、昨夜ほど結露はひどくありませんが、やはり幕体内側に水滴が発生しました。
床に置いた物やシュラフは多少濡れてしまいますが、シュラフカバーが必要な程ではなく、また顔に落ちてくることもなかったので、ぎりぎり生活には困らないレベルです。
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前室はとても狭いけれど、雨が降ってもコーヒーを沸かしたり、靴を室内に入れなくてすむので助かります。
ただし出入りが困難で、トイレに行く際、前室のクッカー類を全て外に出す必要があります。
こんな時も、まとめて移動できるテーブルは便利だと感じました。

朝4:00頃、発電機が動き始めて目を覚まし、のんびり5:50ツェルトを張り残して聖岳へ出発
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分岐から少し登ると薊畑の分岐
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分岐を右に曲がり登り始めると、聖岳が見えてきました。
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さらに進むと森林限界を超え、6:50小聖岳に到着。
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ここから聖岳の本体まで細い尾根を渡ります。
尾根を渡りきった所で水が湧き出ており、数名が水を汲んでいました。
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そこからジャリジャリの九十九折を登りつめると7:50聖岳に登頂です。
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3000mオーバーの眺めは極上でした。
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ゆっくり山座同定したいところですが、山頂は冷たい風が吹きさらし、めちゃくちゃ寒いので、少し下ります。
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正面の小高い丘状のピーク=小聖岳まで下りたところで、百名山を完登したMERUさんに追いつきました。
(ここから便ヶ島まで同行させて頂きます)

聖平小屋に戻りテントを撤収し、10:30便ヶ島に下山します。
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テント場は広く水は使いたい放題、トイレが綺麗で小屋の従業員の方々はとても親切。
なんとも素敵な聖平小屋でした。

薊畑から下り始めるとすぐに樹林帯に入り、尾根をひたすら下りてゆきます。
所々標識と休憩適地があり、ゆっくり下ること3時間、沢の音が大きくなったところで造林小屋跡の廃墟脇に出ました。
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ぐるっと回って沢に下りると西沢渡です。
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橋が架かっていたので素直に橋を渡りましたが、折角なので少しゴンドラに乗ってみると、ネット情報通り重くてなかなか進みませんでした。

残り45分は平らで歩き易い林道。
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途中2度ほど沢橋を渡ります。
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トンネルをくぐると便ヶ島駐車場が見えてきました。

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坂を下り14:40便ヶ島駐車場に無事下山完了しました。
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ここから易老渡まで歩いて30分ですが、便ヶ島に駐車していたMERUさんの車に乗せて頂きました。

易老渡でMERUさんと別れ林道を下ってゆくと、崩落地点手前から河原に下りる仮設道に入ります。
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聞いていた通り、道路が崩れ落ちていました。
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しばらく仮設道を走り、林道に上がります。
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休日にも関わらず、これだけ立派な仮設道をわずか1日足らずで作り上げて下さった、飯田市職員の皆様や工事関係者の方々には、相当なご尽力頂いたものと思われます。
感謝の気持ちが心に溢れました。

帰り道、南箕輪村にある大芝の湯(500円)で3日間の汗を流し、夕食をいただいて帰路につきました。

 

今回の山行はMERUさん(ブログはコチラ)をはじめ、群馬から来られた山岳部出身のOさんや、道中情報を分ち合った沢山の方々のお陰で、思い出に残る旅となりましたこと、心より感謝申し上げます。
またどこかでお会いできることを願っております。

【補足情報】
・赤石林道(市道南信濃142号線)は現在入山通行止めとなっています。
・飯田市街地のコンビニに寄らないと、易老渡まで2時間コンビニはありません。
・光と聖を2泊で回る場合、どちら回りがよいか。
今回シルバーウィークで混雑が予想されたため、テン場の小さい光岳小屋を確保しやすい初日にもってきました。(反時計回り)
展望のある聖岳を好天に合わせるのが良さそうですが、時計回りの場合、聖平から光までの稜線歩きが長いため、初日に聖岳往復が必須となります。
・駐車場は有料(500円)となりますが、停めやすさや設備面等で圧倒的に便ヶ島の方が優れています。
・通常山ではドコモ>au>ソフトバンクですが、この山域はソフトバンク>ドコモ>auのようでした。

光岳&聖岳 ツェルト泊縦走


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2 thoughts on “光岳&聖岳 ツェルト泊縦走

  1. 光岳の同じテント場で,足元方向のMSRテントを張りました者です.
    縦走の荷物軽減のため,ツエルトを検索していてヒットしました.
    楽しくレポ読ませていただきました.
    今年は,奥多摩縦走,信越国境縦走,五竜岳などを計画しています.
    また,山でお会いしましたら,よろしくお願いします.

    1. コメント頂き、ありがとうございます。
      お隣に張られた方が当レポを見てくださるなんて、ネットの世界は狭いです!
      フェイスブック拝見させて頂きましたが、2日目も同じ行程だったのですね。
      最近も沢山歩かれているようで、とても羨ましいです。
      ぜひまた、どこかのお山でお会いしましょう!!

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