2016年8月31日~9月1日
今夏、なかなか天気と都合の折り合いがつかず、3ヶ月ぶりの山行です。
久しぶりなので、ゆるめ且つ近場でテント泊ができる山を探した結果、昨年予約せずに行って泊まれなかった雪辱の尾瀬沼キャンプ場+燧ケ岳に決定しました。
(その時は結局、黒岩山へ予定変更。詳細はコチラ)
台風一過の晴天2日間、のんびり尾瀬を歩く予定でしたが・・・
8月31日(水)
寝坊しました。
3時半に起きるはずが、気が付けば6時。
初日に燧ケ岳を登ってしまう予定を、2日目に変更しなければならないかも。
取り敢えず埼玉から高速に乗り、急いで登山口を目指します。
8時過ぎ、大清水に無事到着。
予報通り、青空が広がっています。
最盛期を過ぎた平日なので、休憩所前の駐車場も空きが沢山あります。
外に人はおらず、とても静かな朝。
駐車料金2日分(¥500/日)を納め、8:20早速出発しました。
まずは低公害車が通行する木漏れ日の林道を歩きます。
歩き始めは涼しかったけれど、遅れた時間を取り戻すため足早に進むと、少し汗ばんできます。
今後の予定時間を計算しながら歩くと、9:00一ノ瀬休憩所に到着しました。
なんとか今日、燧ケ岳に登れそうな気がします。
軽く休憩を取り、先を急ぎます。
橋を渡ると道は細くなり、木道や階段で整備された沢沿いの登山道をなだらかに進むと、美味しい水の湧き出る岩清水に到着。
ペットボトルに水を補充していると、本日一人目のハイカーに出会いました。
そこから九十九折の急登を尾根まで上がり、少し進むと三平峠です。
そして、濡れた木道に足を滑らせないよう注意しながら下ってゆくと、10:20尾瀬沼に到着しました。
辺りはとても静かで、ハイカーや観光客は見当たりません。
尾瀬沼を眺めながら一息ついた後、沼手間を右に曲がって周遊歩道を進みます。
やがて左手に燧ケ岳が全貌を現しました。
木道のおかげで、快適に歩けます。
(後ろを振り返った写真)
そして10:40本日の宿泊地である尾瀬沼ヒュッテに到着しました。
ギリギリ燧ケ岳へ登れそうです。
小屋の方に一声掛け、テント装備を軒下へデポさせて頂きました。
予めテント装備は大きめのスタッフサック一袋にまとめた上でザックに突っ込んでいたので、もたつかずに出発できました。
第二公衆トイレで最終準備を整え、ヘッデンの点灯確認を行い、いざ燧ケ岳へ!!
尾瀬沼の遊歩道をさらに周りながら進みます。
すると11:00長英新道分岐(登山口)に着きました。
ここから右の森へと入ってゆきます。
始めは平坦な木道で、次第に木道が減ってぬかるみが増えます。
台風が過ぎた直後だからなのか、道はドロドロで足の置き場を慎重に探しながら進みます。
道は明瞭ですが暗い樹林の中、なかなか標高が上がらず気分が下がります。
めげずに1時間ほど進むと、徐々に登山らしくなってきました。
道は尾根上にあり、中央部が大きくえぐれています。
周囲の展望はありませんが、時折尾瀬沼を見渡せる開けた展望地が出現。
斜度はきつくなく、所々に木階段も設置させているので、安心です。
ひたすら登り続けると、ミノブチへの階段が見えてきました。
この階段を登りきると13:30ミノブチ岳へ到着です。
風が強めだけど、尾瀬沼の眺めが素晴らしい。
しばし展望を楽しみ、後ろにそびえる燧ケ岳の最後の登りへ向かいます。
ここまで登ると、植物の背が低く高山の雰囲気を味わえます。
最後の10分岩場を慎重に登りきると、14:00燧ケ岳の俎嵓(まないたぐら、2,346m)に登頂しました。
往復40分で隣の柴安嵓(しばやすぐら、2,356m)に行って来れますが、今日は時間が遅いのでここまで。
山頂は独り占めで大展望。
(↑ミノブチ岳と尾瀬沼)
(↑尾瀬ヶ原の先に至仏山)
(↑その他の眺め)
マッタリしたいのですが山頂は強風が吹き付け寒く、レインウェアを羽織りましたが長居できません。
仕方が無いので、少し下って休みました。
もうこの時間になると下りでは人に出会いません。
(登りでは8人の登山者とすれ違いました。)
ミノブチ岳より下は展望がなく、黙々と延々と下ってゆきます。
なだらかになってくると再びぬかるみ地帯で、なるべく道の端を歩きます。
そして16:20、明るいうち無事に長英新道分岐まで戻って来れました。
陽が傾いた尾瀬沼を眺めながら、尾瀬沼ヒュッテに帰ります。
木道の下を流れる川の水が、すごく澄んでいます。
尾瀬沼ヒュッテでキャンプ場の受付(800円/人)を行い、テントを設営しました。
それから少し寝転んで、ヒュッテのお風呂(500円)に入らせてもらいました。
夕食時のみ外来者に開放しているようです。
石鹸やシャンプーは使用禁止ですが、大人四人でもゆったり入れる広い湯船で、汗と疲労をほっこり流すことができました。
お風呂から上がり、チューハイとチップスター(のり塩)を購入し、夕暮れの中テントへ帰ります。
夕食はカレーライスです。
お米を炊いてレトルトカレーをかけます。
お風呂に行く前、米をしっかり水に浸しておいたのですが、水が少なかったのか、炊き上がりは下の方が少々パサパサでした。
まだまだ炊飯技術が未熟です。
周囲のテントはソロが多く静かだったので、食後私も早めに就寝しました。
9月1日(木)
夜は薄いダウンを着て寝袋はモンベル#3で快眠でした。
夜中のトイレで外に出ると冷気で寒気がしましたが、空を見上げると幸いにも月や雲は無く、たくさんの星が散らばって天然プラネタリウムです。
二日目の行動は大清水に帰るだけなので、朝はゆったり。
朝食にラーメンを作り、高原のモーニングコーヒーを楽しみます。
今回テントは、初張りのステラリッジ2型を持って行きました。
今まで出入り口が長辺にある旧タイプのステラ1型を使っていましたが、それに比べ当然ですが室内は広く、一人ではスペースを持て余します。
インナーの扉を閉めても窮屈感は皆無なので、雨天停滞時でも広々過ごせそうです。
ただ前室は狭めで、靴と調理用具を置くといっぱいになります。
個人的には、旧ステラ1でも新ステラ2でも、ソロ使用であれば快適性に違いはほとんど無いように思いました。
(二人で使用する場合は断然、新ステラ2でしょう。)
また、今回はULコンボテーブルを持って行きました。
スリムなので、テントの中でも端に置いておけば生活空間を侵すことなく、サイドテーブルとなりとても便利です。
テントのボトムシートは非常に薄く、沸かしたてのコーヒーカップを直に置くと穴が開きそうで不安ですが、テーブルがあると安心です。
テントを解体してマッタリ乾かし、パッキングした後テント札をヒュッテに返却します。
ヒュッテ前の大きな双眼鏡を覗かせてもらうと、なんと燧ケ岳の山頂に立っている登山者が見えました。
肉眼では絶対見えません。
双眼鏡おそるべし・・・
9:00、周辺をぶらぶらしてると尾瀬沼ビジターセンター。
中を覗いて見ようかと立ち止まりましたが、誰一人おらずやめました。
長蔵小屋前の延命水?のような水を一口含んで、往路を大清水に戻ります。
バイバイ燧ケ岳
三平峠を越えると、少し暑くなってきました。
岩清水を通過すると、道は川に沿いまもなく一ノ瀬です。
一ノ瀬では4~5人の方が休憩されていました。
休憩所を過ぎると、林道から旧道に降りる入り口を発見しました。
折角なので行ってみます。
ぬかるみ箇所もありますが、砂利道より趣きがあります。
20分ほど下ると、旧道は一旦林道に合流します。
少し林道を進むとまた旧道に降りることができますが、旧道は最後の駐車場手前で登りになるような感じだったのでそのまま林道を進み、やがて大清水が見えて来ました。
11:40無事に大清水に帰着です。
この二日間、盛夏を過ぎ静まりかえった尾瀬を存分に満喫できました。
テン泊装備に体が慣れた今、また鈍ってしまう前に3,000m峰へ登りたいところですが、はたして雪が降る前に行けるかどうか・・・